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これも云わゆるEclipsの1つの容(かたち)
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Rhythm
めぐりめぐる 日と月と
めぐりめぐる 宙(そら)のなか
めぐるめぐる 闇(くろ)い陽(ひ)に
めぐりめぐって 灯が灯る
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今宵は、古(いにしえ)
海神見守る東果島(イースター)
宙の中の蒼い慟哭
やがては遷る 歓喜の光
めぐるめぐる 宙のなか
めぐるよめぐる つぎあうひまで
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今日、ポリネシアからイースター島~南米にかけ
皆既日蝕が起ります。
太陽と月が重なり、
太陽が光を失うかのように見える天体現象
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言葉で表すとシンプルですが
奇跡の結晶のような現象です。
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太陽の直径 1,392,000km
対して、月の直径 3474.3km
直径比 凡そ1:400
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これに対して地球から太陽までの距離149,597,870km
地球から月までの距離384,400km
地球からの距離比 1:370~413
(月の起動が真円でないために、地球からの距離が
362,000km~405,000kmまで、変化するため
多少の変動があります。)
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要は、全く大きさが違う2つの天体の地球からの距離が
大きさの比と逆数の関係にあるために
地球からの見掛けの大きさが、ほぼ等しくなり、
それらがあるRhythmのなか、重なったとき、神秘的な、
まるで、太陽が光を失ったかのような日蝕になります。
広大な広大な宇宙の中での、この偶然性。
例えば、
同じ太陽系の中でも、このような関係にある
衛星を持っているのは地球だけです。
惑星と衛星の大きさの比も、地球対月が 太陽系最小
衛星が一つの惑星も太陽系では地球のみ
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私は、太陽と地球と月のこの関係性があったために
文明が発展したと言っても過言ではないと思います。
2009年7月22日 中国天荒坪鎮にて観測した皆既日食
この日蝕は、本影錐半径が大きかったため、皆既の瞬間
360°地平付近の空焼けが見られた
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想像して見てください。
天体に関する正しい知識のない時代、
古(いにしえ)の人々が、当たりまえの存在だと
信じてやまなかった太陽が何の前触れもなく
いきなり消えるのです。
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太陽の光量は膨大ですから、煤Glassさえない時代、
99%欠けて細くなったその姿は、
恐らく皆既直前・ダイヤモンドリングの瞬間まで
分からなかったはずです
なんとなく、光がおかしい。そう感じること1時間
光景がまどろむに従い
動物はざわめき、鳥は乱舞し、風も舞う
そして、動物や昆虫のざわめきが最大になった瞬間
風がやみ、気がつくと、遠くの山々から、海から、空から
夜が走って向かってくる
恐怖に備える間もなく闇に包まれ
ふと我に返り、天空を見上げると
十力の金剛石よろしく、透明な輝き、刹那に消えて
黒い太陽がコロナを携え、瞳のように見下ろしている
それは、恐怖以外の何者でもなかったと思います。
瞬間的に感じることは、
太陽が永遠に消えてしまうのか。
今まで犯した罪の厳罰か。
光が戻った後も、すぐには正常な精神状態に戻らず
この、とてつもない恐怖から逃れるために
人類の宗教観が飛躍的に発展した可能性は
十分にあるように思います。
1つの場所で、日蝕の見える確率は、大体300年に1回
殆どの集落では、土地々々の長老ですら初めての事態。
あるいは、伝説として、不明瞭に口承されている地域は
あったかもしれませんが、とにかく、
非日常たる大事件がいきなり起こる。
古代において、
彗星・雷・雪の結晶・流星群を始めとした自然現象は
強固に神の存在を知らしめ、それにより強化した宗教体系が
政治・経済・文化等文明の営みに進展を与えたと思いますが
日蝕は、その中でも最たるものだったでしょう。
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近代以降は、日蝕のメカニズムも解明され、
数ある天体現象の中の、ただの一つの出来事として、
特にスペシャリティなく、迎えられる事が多いようです。
また、映像技術も向上し、インターネットも普及しているので、
大変綺麗な映像もリアルタイムに手に入ります。
しかし、先に書いたように、日蝕は見るだけではなく、
風の変化、気温の変動、動植物の異様など、
空気の質感を含めて、体感するべき現象です。
宇宙でも稀有な美しさを放つ日蝕。
奇跡の確率で観測できる、この地球に生まれた以上、
生きているうちに一度は見るべきものとして、
皆様にも、お薦めします。
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